市川きよあき事務所

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グラフィックデザイン

演劇

実り多き山

仕事には山があります。そこにあるから…なんてロマンチックなモノじゃなく…そこに締め切りがあるから…。チラシが重なった山は小山ですが、パンフレット作業が重なると険しい大山になります。なかなか実りある大山でした。

「サントリーサマーフェスティバル プログラム」 (A5 104P) 。表紙の絵は村田篤司さん。絵の下に書いてある文字は今回の出演者や作曲家などでこれも村田さんに書いていただいてます。演奏会はパンフレットではなくプログラム。買うのではなく観客全員に配布されます。お芝居のパンフレットは欲しい人が買うので、席で見ているてる人はチラホラですが、今回は観客全員が同じページ(今日のプログラム)を開いています。壮観でグッときました。…涙まで…ではないです。
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前進座「赤ひげ」 (B5 44P) 。山本周五郎原作「赤ひげ」。黒澤映画でも有名ですが、前進座では1987年から450回以上も上演されてきた看板作品です。過去のビデオと台本呼んだ印象ですが、映画より市井の人々の生き方に焦点があてられた感じでした。表紙は浅野隆広さん。時代劇の本の装幀を数多くやられているだけあって流石です。
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無名塾「ロミオとジュリエット」 (B5 48P) 。特集は仲代さんと池辺さんの対談。それから、仲代さんが語る自らのシェイクスピア劇。すごく面白いです。ここでしか読めない話が満載です。表紙はイタリアの古布を撮影。オーソドックスで品を持ったキレイなモノにしたかったんですが、どうでしょうか。無名塾公演は9月28日から来年の4月13日までの半年間。九州や四国やいろんな所で手にしていただけると嬉しいです。
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お芝居のパンフじゃないですが、人力舎「スクールJCA」の入学案内カタログ(A4変形6P)。西のNSCに東のJCA。ご存知お笑い養成所の老舗です。学校と事務所が引っ越したので入学案内も新調することになりました。新しい稽古場はすんごく立派。立派すぎます。みんなハングリー忘れないでね。カタログの上部を山カットにしました。これは人力舎の舎を意識してますが、新しい事務所や稽古場の内装にもいろんなトコロに舎の形のデザインが使用されています。シャを車と間違える人はもういないけど、舎っていいですね。
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その他のちょっと前にやったパンフ
子供のためのシェイクスピア「ジュリアス・シーザー」(B5 28P)。おそらく表裏を開くことはないけど、開いたら凄い迫力です。100%オレンジさんの絵が発するエネルギーは迫力あります。子供のためは来年20周年。1564年生まれのシェイクスピアは生誕450周年。でっ「ハムレット」です。乞うご期待!
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加藤健一事務所「モリー先生との火曜日」(A5横 24P)。表紙は膝掛け。自分が普段使っているものです。パンフの表紙のデザインは基本的にポスターとちょこっと違う印象にしていますが、いつも悩みます。劇場にいらしているお客様が、観劇前に手にするものでもあるし、後の場合もある。お芝居の雰囲気は壊したくないし…膝掛けはどうだったんでしょうか。
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重なった山をいくつか超えてハァハァゼイゼイしてても、平地になったとたんに山が恋しくなります。新たな山の出現待っております。