演劇の制作物といえば、小劇場ならチラシ。中劇場ならそれとポスター。さらに当日売りのパンフレットをつくります。
間もなく公演の「ワーニャ伯父さん」のパンフレットをただいま制作中。佳境というやつです。
「ワーニャ伯父さん」は去年から始まったチェーホフのシリーズものなので、パンフレットの表紙のトーンを揃えることにしました。具体的に言うと同じ布のバックに小物を置き撮影するんです。小物が決まれば、もう終わったも同然。(下の2枚の写真)
前回はポスター写真撮影の時にも使用したチェーホフの鼻メガネを使いました。この鼻メガネがなかなか見つからなくって探すのに苦労しました。伝来したものの日本人の鼻が低く文化としてなじまなかったので、現在日本にあまり残ってないようです。去年のポスターのアイデアは一番有名なチェーホフの写真の再現化。
チェーホフ役は演出の山崎さん。これまた苦労いたしました。なにしろ山崎さんときたら、その時出演していた舞台の都合上金髪、短髪だもんだから…。かつらやらヒゲやら…。
で、本題に戻します。
今回の「ワーニャ伯父さん」のパンフレットなんですが、小物を懐中時計にすることにしました。芝居の中でもワーニャが使いますし、長い時間をむだに過ごしてしまったという人物設定からもピッタリです。舞台で実際に使う小道具の懐中時計が写真にすると今一つだったのでこれまた探すことにしました。
今度はヤフオク。懐中時計ファンって沢山いるんですねぇ。100年前のものもけっこうありました。撮影に使ったのは、ヲロスヂーバアク商会(フランス商館)から日本に輸入された商館時計といわれるモノ。ヲロスヂーバアクの創業は明治28年で、明治36年まで日本で営業されてたようなので、仮にこの時計が作られたのを明治30年とすると1897年。ちょうどチェーホフが「ワーニャ伯父さん」を書いている頃じゃないですか~。感慨深いです。しかもまだ動きます。
さて撮影終わった時計どうしたかって?今度はヤフオクに出品してちゃ~んと懐中時計ファンの元に行きましたよ。
もうかったのって? おしえない。
そんなことより2月19日~池袋あうるすぽっと
「ワーニャ伯父さん」
観にいってくださ~い。
http://www.canonkikaku.com/