「シラノ」のパンフレットやってます。「シラノ」というのはシラノ・ド・ベルジュラックという優れた詩人にして勇猛な剣の達人という文武両道の人のお話です。美しい言葉を操る荒くれ者といったところでしょうか。この方、実在した人物がモデルなんですが、並はずれたでかい鼻の持ち主でコンプレックスがすごくあり、そのため恋する女性(ロクサーヌ)に告白できないでいるんです。ロクサーヌからは好きな男性の相談を持ちかけられて…奔走しちゃったりして…あ~も~いじらしい。
気になる方はお芝居か映画を御覧ください。
で、このシラノ、話がとても面白いのでむか~しから色んな男優さんが演じています。
このパンフをやるために色々と資料揃えました。他のデザイナーさんのことはよくわからないのですが、パンフレットやるのに最初にやるのが脚本を読み、それから映画化されていればビデオを観、そして資料集めます。理由は内容を充実させたいのと、同じ演目でやった他のパンフレットよりもより良くしたいからです。ヤフオク、ネット、図書館。お世話になってます。ネットで便利になりましたよ。こういう時つくづく思います。
で、ハナ、鼻ですよ。鼻といっても実に様々。宣伝写真用の付け鼻と舞台用のは違うんで比べにくいんですが、並べてみました。
鼻部分無断転用すみません。お許しください。
どうでしょう誰のシラノの鼻かわかりますか?
1.ホセ・ファーラー。ローズマリー・クルーニーの旦那さん。ということはジョージ・クルーニーのオジサンです。シラノでアカデミー主演男優賞もらってます。すっごく飛び出た鼻ですね。ありえない鼻。2.ジュラールド・パルデュー。名優です、このお方も。このシラノもアカデミー候補になりカンヌでは男優賞もらってます。これがオーソッドックスかな。3.ジャン・ポール・ベルモンド。舞台です。来日公演もあったようです。自前でいけそうなお鼻の持ち主ですが、とんがってますね。ハンガーとかかかりそうです。4.島田正吾さん。「白野弁十郎」という舞台で当たり役だったようです。団子っパナで和風。緒方拳さんがこの役を引き継ぎ、一人芝居「白野」を鼻を付けないで演りました。5.江守徹さん23年振り再演時のパンフの宣伝写真から…ちょっと上向きの団子。つかみたくなります。6.仲代達矢さん。下向き鷲鼻風。力強いですね。洋風です。7.市村正親さん。スマート、実にスマート。このまま引っ張ればピノキオいけそう。8.三船敏郎さん。「或る剣豪の生涯」関ヶ原前の戦国時代に置き換えた翻案もの。ちょっと横に広がりすぎ。穴でかすぎ。なぜ高くしなかったんでしょう。9.シラノ本人。でかいっつうかちょっとカギ鼻程度。まあこんなもんでしょ実際。10.鹿賀丈史さん。けっこう自然な盛り上がり。パルデュータイプでしょうか。舞台用はまた少し違うようなので興味のある方は5月5日からの日生劇場でご確認ください。ミュージカルです。