市川きよあき事務所

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グラフィックデザイン

日記

あぶさん おつかれさまでした

あぶさんがやっと終わるそうです。あぶさんこと景浦安武氏をウィキって見たら67歳という年齢にもビックリしましたが背が187cmもありました。あぶさんデカかったんですね。あぶさんと言えば思いだしたことがあります。

東京に出てきたばかりの頃、故郷の大先輩の漫画家、高信太郎さんのまわりをウロウロしてた時期があってアーチストリーグ戦に出たことがあります。
アーチストリーグ戦とは漫画家とその関係者の草野球大会の事。チームは全部で16チームあり、リーグ戦という名ですが、いわゆるトーナメントに近いです。勝ったもの同士、負けたもの同士であたっていきます。つまり初戦に勝つと8位以内に入れるわけ。それで1位から16位まですべての順位を決めるという非情なルールなので、どのチームも1日4試合やらなきゃいけません。これはかなり、かなりハード。13位か14位かなんてどーでもいい順位も容赦なく決める。やる気がでるのか?漫画家ですから徹夜明けや酒臭い人など不眠不休の人ばかり。そんでもって遠い埼玉の河川敷グラウンドを4面借りてやるんです。朝から夕方までの4試合は地獄です。こちとら野球は全くからっきしダメだったんですが、断っても誘われるわけがわかりました。とにかく4試合目なんて誰かいるだけでいいんです。ピッチャーは漫画家かアシスタントというのもルールでした。助っ人に凄いピッチャーきたら試合になりません。
もちろん水島さんの「ボッツ」は優勝候補NO.1。ちばてつやさんのチーム「ホワイターズ」も有力。「ホワイターズ」とは対戦しなかったんですが、のぞきに行ったら、ちばあきおさんがいてドキドキしました。小さかったけどかっこよかった。ちょうどキャプテンにはまってた時期だったんでダブりました。
高信太郎チームの「ハイポーズ」は山松ゆうきちさんほか四コマとエロ系の人がほとんど。純粋漫画家率は一番高かったようです。初戦はオレのまぐれの三塁打を皮切りにまぐれで勝ち、最終戦をなんとかへろへろになりながらも相手がこちら以上のへろへろだったので、もういいよな感じで勝ち、実力以上の7位という成績でした。初戦勝つと負けるのではモチベーションがダンチ。初戦負けたらもう帰りたくなるとか…わかります。
3戦目を終わった時の事です。対角線にあるグラウンドで威勢のいいかけ声を出しながらのランニングの後守備練習しているチームがありました。ひときわ目立つユニフォーム、「ボッツ」です。
「あいつら練習してるよ」寝転がりながら、うちのピッチャー。
「ほんとに漫画家かぁ」寝転がりながら、うちのサード。
「誰ひとり見たことねぇよ」寝転がりながら、うちの監督。

決勝戦の前の練習が実ったのか、実力がそもそも違うのか優勝は「ボッツ」。水島さんは自分で司会しながら自分でトロフィーもらってましたが、ほとんどのチームはどうでもいい感じ。ほんまもんの野球狂でした。