市川きよあき事務所

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グラフィックデザイン

演劇

幌車を追っかけて能登へ その2

劇場まわって挨拶しながら仲代さんの楽屋へいくと、ちょうどおっ母用カツラをつけていたところなので、思わず笑ってしまいました。パンフの内容をほめていただき、少し安心して楽屋裏通りを歩いていると、制作のYさんがススっと近づいてきて誤植の囁き。うっ浮かれてた気分にサァーっと水が流れて静かに現実に戻されます……申し訳ない。当該の役者さんに謝って、もう一度素読みすると自分でもひとつおかしなとこを見つけました。どれも小さなとこなんですが、発見できなかったことが悔やまれる。やはりどこかにある、なにかある。パンフは稽古場写真を舞台写真に差し替えてもう一度作るので、“直せる”というゆるみがどこかにあるのかもしれない。猛省。
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「マクベス」の初日の時でした。誤植が見つかり、それが黒地のところでマジックで塗りつぶせばわからなくなる箇所だったので、終演後カメラマンの I さんにも手伝ってもらって、マジック片手にシーンとしたロビーでパンフレットの山を崩し崩しもくもくと作業してたら、初日乾杯が終わってました。最後もう一回読む、誰かに見てもらう、という基本を忘れたらダメです。
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ゲネを観ました。2週間くらい前に稽古を観る機会があり、その時かなり出来上がっていたので心配はしてなかったんですが、能登のゲネ史上最高の完成度。いつもはハラハラで明日大丈夫かな?という気持ちにちょっとなるんです。以前に心配な気持ちのまま仲代さんの楽屋前を通ったら、いきなり鏡前から「どお?なんとかなってる?」と呼び止められ、だるまさんがころんだ状態。返答に困り「能登のゲネで完璧なんていままでないですよ、大丈夫です」と答えにもなってないことを言ったこともありました。しかし、そこからが強い。仲代さんは初日のバカ力で200%持ち上げ押し切ってしまい、あまりのゲネとの出来の違いにビックリします。やっぱりお客さんが入る本番の仲代さん別モノだなと感動します…仲代さんの徳俵は、ほかの人の倍はありますね。今回厄介なのは、1場をのぞいて出ずっぱりなのと膨大なセリフの量。全セリフの半分以上はあるでしょう。バリモアより多いかも。ただ、その場は何をするところというのが完全に体の染み付いているので、少々間違えても動じないし、芝居を崩さない強さがあります。ゲネ終わって「今年のゲネは完成度高いですね、一回やってると違いますか?」とお聞きすると「愛子なんだよ」とおっしゃる。愛子とは仲代さんのお母さんのこと。母親と主人公が重なるためにブレないし、セリフも入りやすいようです。
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初日が来ました。初日は客席で観せていただくのですが、ギリギリまで物販ブースに入りパンフレットを売ります。自分の作ったパンフを自ら売るのは無名塾だけ。無名塾のパンフは制作費用もかかっているし、企画構成編集を全てまかせてもらってるからなにかと反応や売り上げが心配になります。もちろん自信もって作ったものですが、売れなくて余ってしまうと申し訳ない。それにお客さんと話ながらパンフを売るのは楽しい。迷ってる人には最後の決め台詞で「これ私が作っているんですよ」というと「じゃあ」と言って買ってくれることも。開演10分前まで粘って客席に戻り観劇。よくお芝居で日数を重ねいって、やっとうまくいった日に「初日が出た」と言いますが、初日にちゃんと初日が出た感じ。もちろん伸びしろはたくさんあるので回を重ねると良くなっていくでしょう。すごくマダマダな時は役者とかに何も言えないけど、かなり仕上がっていると変なもので細かいところが気になりだし、色々と言いたくなってタイミングも考えずについ色々言ってしまった。これも大失敗で反省。で、和倉にきたら総湯。しょっぱい温泉です。
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